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ラクルイノヨルニ
「住宅街のピーポー」
アパートの一室で終わった
日常に轢かれて 赤く滲んだ日曜日
悲劇も喜劇も同じ様なものさ
なんだか可笑しくて 僕、笑っていました
千切れたぬいぐるみが
道路の真ん中に落ちてた 信号が青に変わった
僕らはいつも見ないふりしてさ
なんだか可笑しくて 僕、笑っていました
なんで なんで なんで
真夜中の住宅街に救急車のピーポー
墜落、命 鳴り止むサイレンの音の方が痛い
他人も自分も「どうでもいい」と呟くピーポー
僕ら嘘つき 傷だらけのまま 引き摺り歩いてる
傷付いて また 縋り付いて
さよなら、とたった一言で
離されて また しがみ付いて
さよなら、とたった一言で
期待外れの僕らは
大事な物も分からなくなった
真夜中の住宅街に救急車のピーポー
僕じゃなくて 君を守れる人になりたかった
誰かの為に傷付き戦うテレビのヒーロー
主役にも脇役にもなれないエキストラの日々だ
真夜中の住宅街に救急車のピーポー
墜落、命 鳴り止むサイレンの音 麻痺した僕ら
他人も自分も「どうでもいい」と呟くピーポー
傷だらけの君に 差し出す手は汚れたままでも良いかい?
廃れた匂いがして 生活が緩やかに終わりに向かう様さ
あのアパートで首を吊った 誰かがこぼれ落ちた
誰かを必要とするように誰かに必要とされたかった
改札へ向かう主役達の群れの中、ふと思った
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